座骨神経痛

座骨神経とは、人体の中で最も太い神経です。腰からお尻、太ももの後ろを通り足先まで枝分かれしています。この神経に沿って痛みが出現するので「座骨神経痛」と呼びます。

右の図の青の→が指している黄色い管を座骨神経と呼びます。ちょうどホースのような構造と質感をしていて、手でも触って感じとることができるくらいに太い神経です。

座骨神経痛は臀部の筋肉が原因で起こることもあります。特に梨状筋とよばれる筋肉は座骨神経のすぐ近くに存在しており硬くなると座骨神経を圧迫してしまします。結果、座骨神経痛をおこしてしまいます。（梨状筋症候群）この筋肉だけでなく臀部の筋肉は常に柔軟であることが腰痛や座骨神経痛全般の予防にものすごく大切です。。

ハムストリングスとは、太ももの裏側の長い筋肉です。この筋肉の間を座骨神経が走り足先まで分岐します。座骨神経痛の方はお尻から太ももの裏側にかけての痛みを訴えて来られる方が多く、この筋肉を緩めると座骨神経痛も緩和される方が多いです。

ストレッチは効果的な方法です。ですが、やり方や、目的などを知って行う方がもっと効果的です。実はストレッチは伸ばしすぎるのもよくないのです。筋肉を伸ばすということは、そのまわりの組織ものばされています。その中でも靱帯が伸びすぎると、かえって力が出なくなり怪我や歪みの原因になりやすくなります。伸ばした後は、少し力をいれて筋肉を収縮させておくことが効果的なストレッチには重要なことです。

座骨神経痛が強く発症する人と、そうでない人の違いは「神経」にあると考えています。「神経」の伝達が上手く行われているかどうかが鍵ではないでしょうか？その神経伝達を上手くコントロールするために必要なものが「水」と「塩」です。水とは、お茶やコーヒーなどの水分ではなく、純粋な水（ミネラルウォーター）です。塩とは、食卓塩ではなく自然塩・天然塩であることが重要です。人工的に精製されている食塩は、ナトリウム・マグネシウム・カルシウム・カリウムなどのミネラル成分がほとんど入っていません。

ミネラルウォーターは日本製が良いです。一日に1.5～2リットルを上限にしましょう。飲むタイミングは、起床時・食事前・運動前後・就寝前がベストですが基本的には一気に飲むのではなく、こまめに摂取しましょう。また、塩は1リットルの水に対し1～2gを目安に水に溶かして飲むことをおすすめします。夏場は、レモンを入れるると熱中症対策にもなります。

整形外科で痛み止めの注射やお薬を飲んでおられましたが、腰からお尻と足の付け根の痛みが全くとれなかったようです。このままでは歩けなくなると不安になられご紹介で当院に来られました。お身体をみると背骨の関節の動きが全体的に低下されていました。背骨が正常に動くように施術をしていくと足の痛みも改善していきました。今では杖もなく歩くことができておられます。